題名 :『必殺! ブラウン館の怪物たち』

登録日時 :02/03/04 00:19

1985年 松竹・朝日放送 監督:広瀬襄 脚本:吉田剛 カラー 122分

TV局が自局の人気番組を映画化するという企画の場合、「お祭りイベント」 的なノリになることがしばしばある。レギュラーに加えて、人気タレントを沢山使い、楽 しく賑やかにやりましょうという趣向だ。基本的には多彩なゲスト出演者の顔見せにポイントが置かれ、映画の内容はとても空疎。

でも17年後にそれを見ても、もう「多彩なゲスト」達は、人気がなくなってた り、亡くなっていたりするので、わびしい。かと思ったらそうでもなかった。「そんな時代もあったなあ」という懐古的な感慨に加えて、やはり人気者だけあって、「多彩なゲスト」それぞれに光るモノ、旬の魅力を強く感じる。線香花火のように、その瞬間だけで終わってしまった人もいるが、そうであればこそなおさら、その光はまぶしい。
お話は、荒唐無稽極まりないが、無軌道ぶりは予想範囲をちょっと超えていた。




京都に黒谷屋敷という建物があって、そこには徳川家康が設置した秘密兵器が隠されている。徳川に弓引く者は必ず天皇を担ぎ出そうとするだろうから、いざというときは、京都御所を爆破してしまおうということだ。

その黒谷屋敷の権利書が何者かに奪われたことから、中村主水(藤田まこと)ら仕事人達が騒動に巻き込まれていく。勢力地図はこんなところ。
・黒谷屋敷の住人 家康以来、十数代に渡って屋敷を守る伊賀忍者の末裔達
・江戸から来た役人 主水と上司の田中の二人
・伊賀忍者 森田健作と柏原芳恵の二人組
・反幕府勢力 公家の綾小路卿(笑福亭鶴瓶)の一派
・江戸から来た仕事人 主水、政、竜、おかよ、順之助 (りくは江戸に帰った)
・武器商人ブラウンの一派 日本人の金田龍ノ介や中井貴恵も協力
・新選組 土方歳三は西川のりお(え?) 沖田総司は明石家さんま(ええっ?)

結論を言うと、反幕府勢力と黒谷屋敷の住人と伊賀忍者は、ブラウン一派によって壊滅する。恐るべき武器であるはずの秘密兵器は大砲だったが、300年経って全く役にたたなかった。新選組も何もできなかった。
伊賀忍者の遺言で、仕事人達はブラウン館を襲う。ライフルや自動小銃がなんで 花の枝や組み紐に負けてしまうのかはわからないけど、とにかく仕事人側が勝利した。(完)




『蒲田行進曲』や『ET』や『インディ・ジョーンズ』のパロディも入ってたりし て、とても賑やかなんだけど、それらはとても安っぽい。でも「面白いことしよ う」というテンションの高さは維持されているので、内容がつまらないにもかかわらず、最後まで見ることができた。

出演者達のその後はいろんな意味で興味深い。
森田健作はなんと政治家になった。この映画の中では、台詞がとても多いのだが、そう言えばなんとなく演説調ではあった。
沖田浩之は、もうこの世の人ではない。
中井貴恵は白髪染めのCMに出ている。
兵藤ゆきは出産年齢の芸能界記録を作った。

山内としおはどうしているのだろうか?心配御無用。藤田まことの公演で頑張っているようだ。
とか、なんか感無量なのは、私だけだろうか?以下の出演者リストをご覧あれ。 そしてあの時代に思いを馳せていただきたい。

藤田まこと/菅井きん/白木万理/鮎川いずみ/京本政樹/村上弘明/ひかる一 平/山内としお/ 高田純次 /山田五十鈴/中井貴恵/森田健作/柏原芳恵/沖田浩之/塩沢とき/笑福亭鶴瓶/ 兵藤ゆき/西川のりお/明石家さんま/ケン ト・ギルバート/金田龍之介/平幹二朗
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